前回ご紹介しましたエフワンオーダースーツの特徴。その中の核となる工場と採寸の関係性を今回はご紹介致します。
シュミレーションオーダーシステム
エフワン には自社工場があり、3つの強みがあります。
・国内3つ星優秀工場の認定
・国内最大規模のオーダースーツ生産数
・ハイスペックマシン(縫製、裁断、プレス等)や独自のシステムなどの設備
最大規模の生産数とのことで数多くのテーラーや百貨店、アパレルメーカーを相手に仕立てているわけですが、実は他のテーラー屋さんとエフワンでは少し内容が違います。
安定した商品供給という部分では同じですが、前述にもあった独自のシステムを採用しています。
この独自のシステムというのが、エフワンと連結させた「シュミレーションオーダーシステム」
というもの。
そもそもエフワンの採寸方法は、この工場のシステム活かすために考えられたものなのです。
エフワンの採寸
通常のイージーオーダーの方式は、「ゲージ服」という採寸用の見本服を着て、着心地や見た目を双方で確認しあい、サイズを決定していくというもの。
これが基本で安心感もあり、だいたいのオーダーショップがこの方式になります。
エフワンの場合、この基本の「ゲージ服」を使いません。
ゲージを使わずメジャーのみでの採寸になり、他店のショップからは驚かれることも多いのですが、体型を理解するにはどうしてもメジャー採寸の方が都合が良いのです。
おもしろいのはエフワンには1000万人以上の採寸データベースがあるので、この体型ならこのサイズ、このバランスならこの補正などのシステマチックな採寸の方程式があります。
この方程式をエフワンのフィッターが仕上げていきます。歴史が古い分、30年選手のベテランも少なくありません。
スーツは肩で着る
「ゲージ服」で合わすというのは、そのゲージ服の形を、身体のサイズに近づけるというもの。
この場合、標準体型の人ならそれほど問題ありませんが、高身長の痩せ型や、低身長の肥満型などの体型になると、どうしてもイージーオーダーでは対応が難しくなります。
例えば、身長が低くてお腹がボンッと出ている人のジャケットは、大きなサイズから袖や背丈を短くして、微調整しつつ仕上げていきます。
ここでネックになるのが「肩幅」です。
このケースの場合、大きなジャケットサイズなので、肩幅もだいぶ広いサイズになります。
残念ながらイージーオーダーでは肩幅調整は ±1cm 程度の調整しかできません。
つまり巷でよく聞く「スーツは肩で着る」というのは多くの方が難しくなるということです。
前回にもありましたが、エフワンの場合は、一からパターンを起こすので、肩幅に制限はありません。実際の肩幅にかなり慎重に合わせます。
というのも肩幅がきれいに合うと、服の重さが分散されとっても楽な着心地になります。
その人の身体に合わせたサイズで作るか、その人の身体に近い、ゲージ服で調整するかのの違いが、こういった部分でもあらわれてきます。
ゲージ服を使わない理由
オーダースーツショップになりますので、初めてのご来店でも、ほとんどの方がスーツ(既製品)着用の経験者です。
実はここにもゲージ採寸のネックとなる部分があります!
サイズに問題ない既成スーツを着ていればいいのですが、合っていない場合が問題です(肩が広い、背丈が長い等)
よくある話が、着心地が良い = 楽な大きめのサイズ という認識を持たれている方。
フィッターの方から、適正のサイズゲージを着ていただいた場合「ちょっとキツい」となってしまう。
本当は推奨しているサイズの方が見た目や、本来の着心地の良さがあるので、おすすめしたいのですが、「キツい」と言われてしまうと、提案自体がリスクになってしまいます。
もちろんお客様の希望サイズで仕上げるのが、こちらの使命でありそれが正しいことですが、
本来の自分のサイズを理解してあえてそうされているのならいいのですが、何も知らずにというケース。このあたりの採寸のやりとりが非常に難しい部分だと言えます。
要約すると、ゲージ服採寸の場合、既製服のイメージからくる先入観や、フィッターに心理的な難しさがあるといえます。
その点で言えば、エフワンのメジャー採寸はその辺のやりとりをスムーズに行えます。
ゲージ服のような着心地の確認はできない分、
リアルな体型から、お客様の好みを確認後、こちらの推奨サイズを組み込んで仕立てるわけなので、個性的な好みが無い限りはそこまでのズレはほぼありません。
多少の相違はあるかもしれませんが、あくまでリアルな体型に落とし込んだサイズなので、むしろこちらのサイズが気にいることも多いのです。
フルオーダーでもそうですが、「オーダーは2〜3着作って自分の好みを知る」
と言われています。
最終的なお客様の好みに行き着くのに、ゲージ採寸よりもリアルな体型から作れるメジャー採寸の方が寄り道なく、早く到着できるという理屈です。
少し難易度の高い技術ですが、これがエフワンの考え方になります。
ながながとしてしまいましたが、こちらがエフワンのオーダースーツの中身でございます。
少し専門的で分かりにくい内容もあったかとは思いますが、
要は低価格で本格的なオーダースーツをご提案しているということです。
※有料オプションにて仮縫いをつけることも出来ます。
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